「平家伝説」 3
物語の最終部、東京で著名な物理学者高村の令嬢敏子との恋に破れた主人公浜田は自身の体に刻まれた「嘆き鳥」のナゾを解き時忠の宝(三種の神器の鏡)を見つけるために冬の奥能登に旅立っていきます。
「自嘲は能登へ来てから消えてしまっていた。
それは浜田の率直な感慨であった。
なぜか浜田は、自分がこうして生涯嘆き鳥を追うために生まれて来た人間であるような気がして仕方な
かった。
家も金も仕事も女も、この能登という土地へ来てから、まるで関心がなくなってしまっていた。
すべての欲が嘘のように消え去り、ただ山や谷を歩きまわれる毎日がうれしかった」
・・・時国から町野川に沿ってどんどん上流の山奥に分け入ってゆくにつれ、彼は弱肉強食の厳しい世間から遊離して、母の懐で遊ぶがごとき幸福な時を持つのです。
そしてとうとう柳田村久田で宝を捜し当てるのですが、それは同時に彼に死をもたらします。
神鏡とは宇宙人への救助信号発信機であり、彼らは人類が破滅に瀕したときにその発信機を始動させるプログラムを人間の血の中にセットしていたのでした。
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